Rikakoの子供と読書日記

元理科室の人 子育て中 読書ブログ

夏の体温 瀬尾まいこ 感想 中学入試に出題されるんじゃない?

夏の体温 瀬尾まいこ 読了しました。

 

私の個人的な予想なんですが、これ、、、今年どこかの中学入試問題に使われる本になるんじゃない?と思いました!

 

理由は、いくつかのブログなどからの情報なのですが、中学入試に出題される本は、その年度の夏ごろまでに発売された本の中から選ばれる事が多いそうです。

2022年度(試験日程としては2023年2月)の試験に出るのは2022年夏頃までに出版された本。2022年3月に出版されたこの本はぴったりです!

 

 

<夏の体温 内容とあらすじ>

夏休み、小学3年生の瑛介は血小板数値の経過観察で1ヶ月以上入院している。退屈な毎日に、どうしたっていらいらはつのる。そんなある日、「俺、田波壮太。3年。チビだけど、9歳」と陽気にあいさつする同学年の男子が病院にやって来た。低身長のための検査入院らしい。遊びの天才でもある壮太と一緒に過ごすのは、とても楽しい。でも2人でいられるのは、あと少しだ──。

 

 

 

感想

 

これは小学生に読ませるのにちょうど良い!と思いました。病気の男の子、長期の入院で疲れ、意地悪な気持ちになっている。そこに明るい同学年の子が入院してくる、嬉しい気持ちもあるが、またすぐに退院して行ってしまう事を知っているので最初から少し引いた気持ちでいる。

 

一緒にいる時間が楽しければ楽しいほど、時間が有限である事を意識してしまう寂しい気持ち、健康な他者に対する意地悪な気持ち、葛藤、小学生の気持ちがドロドロとしすぎずに描かれていて、大人が読んで泣けました。小学生でも読んでわかる内容で、おすすめできます。

 

同時収録されている、「魅惑の極悪人ファイル」は大学生の小説家が主人公、小説の為に「悪人」について知りたいと、取材を申し込む、と言う話。ちょっと小学生には早いかもしれませんが、

読むのを止めるような子供に不適切な表現もありません。

 

「花曇りの向こう」

中学1年生の国語教科書に掲載された掌編

 

 

三作品が収録されています。

 

小学生の娘に勧めて見ましたが、サラッと読了していました。大人にも子供にもお勧めする一冊です。

 

 

夏の体温

 

ここで『受験に出る!』と予想したところで当たっても何もないのですが…。

後出しにならないように記録しておきたいと思い、かきおいてみました。

来年春頃に「中学受験に出題された本」が公開されたら答え合わせしたいと思います。

 

同じ瀬尾まいこさんの「あと少し、もう少し」も数年前、複数の学校で中学入試の問題文として出題されたそうですね。瀬尾まいこさんの小説は子供の感情(この本は中学生)を描いたものが多く、出題に向いているのかもしれません。

 

大人が読むと、懐かしかったり、私は、先生や親の目線で読んでしんみりしてしまいます。瀬尾まいこさん自身が教師をされていたそうなので、きっと先生として生徒を見ていた時の目線で描いていらっしゃるのかもしれませんね。

あと少し、もう少し(新潮文庫)

 

そして、本屋大賞を取った 

「そして、バトンは渡された」

親の離婚、再婚で何度も名字が変わり、義理の父と暮らす少女、しかし関わった大人が皆、少女の幸せを願っている。読了してこのタイトルと表紙の意味を考えると、周りの大人達の暖かさに涙がこぼれます。

もう小学生が読んでも良いんじゃないかな。この本を読んで、なんというか...大人は皆、子供が健やかに成長する事を祈り、みんなで子供を守りたい思っているこいう事を感じてもらえればと思います。

 

そして、バトンは渡された (文春文庫)

 

子供に勧めたい、瀬尾まいこさんの小説でした。