「111本の木」夏休み読書感想文コンクールの課題図書読んでみた 2022 小学校中学年
もう8月ですね。みなさん夏休みの宿題、はかどっていらっしゃいますか?
夏休みの宿題と言えば読書感想文
青少年読書感想文全国コンクール
2022年度中学年の部 課題図書
『111本の木』
何冊か課題図書を読んでみて思ったのですが
この本で読書感想文を書くのは難しいのでは?
と思います
理由は
・エコフェミニストと言う言葉が小学校中学年にはむずかしいのでは?
・絵本形式になっていて一見読みやすそうだが、内容はわりと難しい
・ジェンダーの不平等などについては、物語の後の巻末にある説明に書いてある
というところです
あらすじは
・主人公の男の子→お母さんが死ぬ
・男の子は大人になり娘が生まれる
・男の子(スンダルさん)は大理石工場に勤めているが、その工場のせいで辺りが荒れ地になることに怒り退職する
・スンダルさんは村長になる
・スンダルさんの上の娘が死ぬ
・スンダルさんは娘の思い出のために木を植える
・「この村に女の子が生まれるたびに111本の木を植えてお祝いしよう!」と決意する
・村人たちは反対する
・あなたたちの娘を学校に行かせて18歳になるまで結婚させないと約束してくださいと村民に話をする
↑ この辺りが唐突で難解に感じます
・スンダルさんの村は木を植えるようになり、緑の豊かな村になる
と言うお話なのですが,
結構長いですよね
最初、男の子の話から大人になり、
ところどころ、絵本にしてはちょっと唐突で子供には難解なのではと感じました
絵本の巻末に、写真付きのスンダルさんと
なぜ「111本の木」なのかの理由
~娘たち、水、木 と地面に3本の線を縦に引いたところ111と言う魔法の数字見えた~
と言うストーリーなどが、ノンフィクションとして写真付きで巻末に紹介されているのですが、この部分を読んで理解してからでないと、絵本の内容を理解するのは難しいと思うんですよね・・・。
テーマである、ジェンダーの不平等
についても、女の子は学校にいけない、婚姻が早い、持参金など親の負担が多く女の子が生まれると喜ばれない、なども巻末には詳しく書かれているが、物語を読んだだけではその部分がわかりにくいと思います
ですので、もしお子さんがこの本を読書感想文に選んだ場合は
この巻末の部分をしっかりと親が説明して話してあげる必要があると感じました。
うーん、小学校3年生は、そこまでしなくても、巻末の記事を読んで自分で内容を理解できるのかな・・・。この本を選んだ子は、絵本のように読みやすそうと思って手にして、思わぬ難解さに苦労するのでは・・・。
お話としては、エコとフェミニズムについて考えるとても良い話だとは思うのですが・・・。
大人なら巻末の写真入りで説明されている説明部分を読むと、なるほど思うところがあると思います。胎児が女児だとわかると堕胎していた過去の歴史など、なかなか重い内容についても触れられています。
小学生が読書感想文を書くなら
・スンダルさんの人生について「工場を辞めてまで自然を守ることをしようとしてすごい」とか
・女の子たちが幸せになってよかった
・木を植える事で村も豊かになって良かった。やっぱり自然を守るって大切
と言うようなことを自分の感想や、学校で習ったsDGS 環境問題などをからめて書く
と言ったところでしょうか
*再読してみて
8/10日、再読してみました。
後ろの解説を読んでからもう一度読むと、
最初唐突に思えた部分が理解できるので、話がスッと入ってきました。
解説を読んでから繰り返し読む事をお勧めします
私は世界の子供の事を知る絵本としては
去年の課題図書の「ランドセルは海を越えて」
そして
「すごいね!みんなの通学路」
この2冊がとても良くて、
読み聞かせにも向いていると思いました。
写真絵本です。
「すごいね!みんなの通学路」は船を使ったり、吊り橋を渡ったり、
世界の様々な通学路が紹介されていて、子供の反応もとても良いです
お勧めです
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