Rikakoの子供と読書日記

元理科室の人 子育て中 読書ブログ

「かこさとし 子どもたちに伝えたかったこと」「とびだせ!長谷川義史」作品集を読んで

作品展の図録読んでみたら面白かった。「かこさとし 子どもたちに伝えたかったこと」「とびだせ!長谷川義史 ぼくの歩いてきた道」

 

 

 

作品展の図録、行ったときに買って見返すのが楽しいですが、行けなかった展覧会の図録を見てもなかなか楽しい。

 

今やっている「かこさとし」展 「長谷川義史」展の図録を読んだのでご紹介します。

 

 

かこさとし 子どもたちに伝えたかったこと

 

かこさとし展の公式図録なんですね。お近くの方は是非!

かこさとし展 子どもたちに伝えたかったこと | Bunkamura

 

図録も、若いころからの作品から年を追ってみる事ができ、面白かったです

 

かこさとしさんと言えば、「だるまちゃん」や「からすのぱんやさん」みんな一度は目にして、読んだことがある本だと思います。

 

この「かこさとし子どもたちに伝えたかったこと」には、かこさとしさんが絵本作家になる前の作品。今よく知られているかわいらしい絵ではなく、写実的な絵や本格的な油絵などが収録されていて、興味深いです。

 

戦時中の話や、もともとは理科工類という、理系の学生さんだったころに描いたかこさとしの過去を見ることができます。そして、かこさとしさんは帝大(現在の東京大学)工学部出身だったんですね。レオナルド・ダ・ビンチが好きだった事など、理系の人だったんだなあー、後の理科的な本の(海、宇宙など)を描いたことが腑に落ちます。

海 (福音館の科学シリーズ) 宇宙 (福音館の科学シリーズ)

 

 

この本の著者の「鈴木万里」さんとはどなたかと思って調べたら娘さんなんですね。

今はかこさとしさんの作品の管理などをされているそうです。

 

そして「鈴木愛一郎」さんは、経済学者の方だそうで、他にこんな本も出してらっしゃいました。

かこさとし 遊びと絵本で子どもの未来を (伝記を読もう 24)

 

これも読んでみたいです。

 

私がかこさとしさんの本で好きなのはやはり「からすのぱんやさん」いろんな形のパンを作って絵本の見開きいっぱいに並んでいるところはワクワクします。子供に読んで、「おかあさんはどのパンが好き?」と一緒に選んだのも懐かしい。

からすのパンやさん (かこさとしおはなしのほん 7)

 

 

あとは「とこちゃんはどこ」これは迷子になったとこちゃんを、絵のなかから探すのですが、子供と一緒に探すと楽しいです。

とこちゃんはどこ

 

絵本も良いですが、原画を見るのも楽しいでしょうね。今回bunnkamuraに行くのは難しそうですが、図録を見て行った気分になりたいと思います。

 

とびだせ!長谷川義史 ぼくの歩いてきた道           

今展覧会やってらして、これから全国回るようですね!

twitter.com

 

長谷川義史さんはは、「いいからいいから」や、室井滋さんが原作の絵本「しげちゃん」が有名ですね

 

いいからいいから  しげちゃん

 

作品集は こちら

 

 

とても面白かったです。2700円なんですが、インタビューや作品集、盛りだくさんで読み応えありました。

 

立体作品の写真も収録されてます。これは現物を見てみたい!

 

収録作品の中で特に面白かったのが「出産日記」です。3人のお子さんぞれぞれ一冊ずつなんでしょうか。3冊紹介されています。これはきっとお子さんのためにプライベートで描いたもので、それぞれのお子さんに将来プレゼントするんだろうな・・・

 

それと絵本作家のスズキコージさんとの対談が収録されているのですが、これはスズキコージさんの話が最高に面白かったです。スズキコージさんのお父さんは自身も芸術家で、スズキコージさんが庭に作った等身大の魔女を、お父さんが縁側から飛び蹴りして壊した話など声を出して笑ってしまいました。

 

エンソくん きしゃにのる (こどものとも傑作集)

スズキコージさんの絵本は不思議でちょっと怖いような雰囲気・・。

 

スズキコージさんの原画展も今福岡まで行くと観られるようですね!

展示・イベント | 田川市美術館 | TAGAWA MUSEUM OF ART

いつかみてみたいです。

 

絵本作家さんの生い立ちを見ると、芸術家だからでしょうか、破天荒な方が多く面白いです。

 

昔から読んでいた絵本、作家さんも親しい友人のように思っていても、かこさとしさんややなせたかしさんのように、もうこの世にいないと思うと寂しいです。でも絵本はいつまでもそばにいて、そして私だけではなく子供たちにも寄り添ってくれます。大人になっても絵本は大好きですし、作家さんについて知るとまた作品への理解が深まり改めて読み返したくなりました。